オリキャラ長編小説①【オヤジ幼年期⑩】
【雪弥目線→要雪弥、テルル、】
雪弥:吐きそう…
テルル:我慢だよ、もう少しで…ほらあれが僕の父が経営する病院…あっユキが倒れた!
第10話〜それを愚痴にしてはいけない〜
運良く目的地が病院だったため速急な処置がうたれた。小さい病院とはいえ、設備も悪くないし手際も良い。流石ドイツ。
フォルカー:あまり無理、しないでくださいね
雪弥:ありがとうございました
この方はテルルの父、フォルカー先生。笑顔が似合う優しい医者だ。
フォルカー:まあ面子も揃ったし雪弥君にも事情を説明しましょう。
雪弥:あ、の失礼ですが、俺、本名までは名乗っていないにどうして…
フォルカー:勘、です。大当たり、ですか?
雪弥:………?
フォルカー:まあ、改めて説明しましょう。テルルに帰ってきてもらった理由は…当方の息子、ルイスに会わせたいから。
雪弥:ニュースを見損ねたのですが、何かあったのですか?
フォルカー:…数週間前、英国の実験体が脱走しました。それを捕らえていた中継が先程のニュース。しかし…
テルル:その近くにいた兄さんがソイツを逃がした
フォルカー:逃がしただけならいいのです、一緒に逃げるだなんて…
テルル:ごめんねユキ、僕もよくわからなくて
暁が俺を送った理由も考えも、今漸く分かった。心の支えだけではない。俺と暁の考えが間違えていなければこれしかない
雪弥:…実は日本で先程、似たようなことがありました。
俺はテルルに別れを言われてから合流するまでのことを全て話した。
鯖缶が悪魔に憑依されていて、その悪魔の目的は謎だがドイツで実行されるのは間違いないということ。
テルル:鯖缶が…
鯖缶との付き合いは少なかったものの、よくお世話になっていたテルルは相当ショックだったのだろう。落ち着いた素振りで話をきいていたが、顔には心境が現れていた。
フォルカー:…ということは、実験体が悪魔に憑依されていて、ルイスもその犠牲者の可能性が…
雪弥:恐らく間違いないでしょう。だから、片を付けてきます
フォルカー:いえ、当方が行きます。自分の息子の片ですし、貴方を巻き込んでしまうわけには
雪弥:心配いりません、父が総帥だけあり戦術は心得ていますし、鯖缶から貰ったこの本には悪魔の祓い方がかいてあります。それに…それも、
フォルカー:それも定めですね
雪弥:あっさり受け入れて下さるなぁ
フォルカー:当方の勘、ですよ。大丈夫だという勘。
そういうとフォルカーはニコニコ笑ってみせた。
フォルカー:当方の勘がよければ2人は近くの倉庫にいるはずです
テルル:ユキ、準備できたらいこうよ!父さんの勘はよくあたるから…
夕方に乗り込んでサッサと片付けてしまおう。ルイスに憑いているなら人間と戦うのと変わりないし問題ないはず。問題は実験体のやつだ
それにしてもフォルカー先生、勘とは思えない程の的中率だな…