オリキャラ長編小説①【オヤジ幼年期⑧】
【雪弥目線→要雪弥、テルル、暁陸斗、】
陸斗:【住民投票】が【検尿注意】にみえた
雪弥:それは作者の実話だろ
オヤジ幼年期⑧
〜〜
雪弥:いやぁ大変すぎたな、あのあとは
陸斗:副担に心身ボコボコの刑だったもんな
例のドッチボールのあとに副担任に全治二週間の怪我をおわされ、今は通院中のため病院にいる。
雪弥:ああ。ところで、来なくなったな。
陸斗:テルルか?何があったかは知らないが確かに顔を見せないな。
ここのところ気掛かりなことがある。突然テルルが学校にこなくなってしまったのだ。
雪弥:那月…渚君のこともあるし何もなければいいがなぁ
渚君の忠告をうけたのと同時期に様子が変わったテルル。
(渚「鯖缶…川上慎吾には近寄らないで」)
渚君の言った言葉を思い出し、溜め息混じりに頭を抱え込んでいたら、どうしたの?と看護婦さんから声をかけられたので大丈夫ですと返答し、顔をあげる。
陸斗:でも大丈夫、アイツも忙しいんだよ
雪弥:それならいいがな
陸斗:診察も終わったし、帰るとするか
雪弥:怪我人は俺なのに勝手な奴だ(笑)
会計を済ませ病院から出ようとすると、何だか受け付け辺り…詳しくいうと、皆が受け付けのテレビを見て騒いでいることに気がついた。
さっきまで隣にいた陸斗も気がつけば人混みを割いて既にテレビを真ん前でみていた。
俺も近くまで行こうとすると、後ろからマフラーを引っ張られたような…いや、グイグイしすぎ首がしまるってば!
雪弥:止めろ、って、テルル…?
テルル:お久しぶりだね
雪弥:お久しぶりって…今まで何してたんだよ!
無邪気に笑っていたソイツは途端に悲しそうな顔をした
テルル:実はね、今日でドイツに帰るんだ
雪弥:えっ…?
衝撃的な発言だった。留学は来年までだったはずなのだが。
テルル:今のテレビの内容が、僕の帰国理由だよ。これ以上迷惑をかける前に早く…
いつもの弱々しい顔付きに似合わず決心した瞳には何を思っているのか、俺にさえ分からなかった。
辛そうな顔をしたままテルルは病院を去ってしまった。それと同時に暁が
戻ってきた。
雪弥:暁…何があった?
陸斗:説明は後だ。お前はテルルとドイツに行ってアイツの兄ちゃんに会ってこい!
雪弥:軽く言うが簡単じゃないぜドイツなんて。だがそう言ってたらこの物語が終わってしまうから仕方ない!
ちょいとムチャクチャだが行ってやる!
そのとき待ち構えていたかのようにロビーに現れたのは…
雪弥:鯖缶…!
突然現れた青年は、紛れもなく俺達の担任である川上慎吾だった。