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オリキャラ長編小説【親父幼年期】

 

オリキャラの小説は空そらSkyのように過去も絡んでくることがあります。

 

携帯からの投稿。

 

 

 

【親父幼年期】

(雪弥視点、ブレレテルルギャロロ→雪弥テルル陸斗)

 

 

秋風で美味しそうな香りが吹き広がる家庭科室の中、俺は今日も変哲なく授業を受ける……ことができたらよかったのに!!!

 

「うおおおおああ!!!大丈夫か先生!!!」

 

副担任の発した声が事態の異常性をあらわしていた。

 

先生と呼ばれていた男、通称鯖缶は味見でもしていたのだろうか、オタマを片手に硬直したまま倒れていた。

 

鯖缶:か、川が…川がみえる……今…行きます…

副担任:渡っちゃだめです!!!

 

そんな光景を傍らに俺はハァと溜め息をつき、問題の鍋を覗いた。酷い臭いだ。

 

調理実習にも関わらずこんな料理を作ってしまうやつは一人しかいない。

 

雪弥:テルル…またか…

テルル:えっ…?

 

今惚けたような返事をしたコイツはテルル。ドイツからの留学生だ。

 

雪弥:…このシチューに何入れたんだ?

テルル:隠し味の硫化鉄だけど?

雪弥:ブッ!!

 

硫化鉄はご存知の通り、臭いからして毒。そう、この留学生は頭が冴えていると同時に料理も(悪い意味で)天才なのだ。

 

テルル:あれっ?兄ちゃんにだしたときは喜んで美味しいよと…。

 

雪弥:お前の兄貴はどういう身体をしているんだ…

 

補足だがコイツにもドイツに兄貴がいる。それも無茶苦茶な兄貴が。先程の会話のように有毒料理を食べきれたり、弟がドイツから離陸するときも飛行機に飛び乗って日本まできていた(その後病院に搬送され、回復した今は再びドイツで暮らしている)。こんなことができるのはよっぽどのブラコンか人外だ。

 

そうそう話しているうちにタンカが持ち込まれ、鯖缶は病院へと運ばれていった。

 

 

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 

 

陸斗:ユキ、大丈夫だったか?!!

雪弥:まあ、鯖缶以外は

 

家庭科が強制終了されて教室に戻った俺のもとに隣のクラスにいる親友、暁陸斗が駆け込んできた。

 

雪弥:それより陸斗、お前はまだ授業中だろう?

陸斗:それがさ、保健だったから引率にいかれて授業はおしまい。自習ってわけだ!

雪弥:そうか。大丈夫かな鯖缶

陸斗:鯖缶なら大丈…おい、留学生はどこに?

雪弥:職員室で絞られてんじゃねえの?

陸斗:妥当だな…流石現代のファウスト、やってくれるな

 

現代のファウスト、これはテルルのことだ。未知を探り尽くしたいという危ない思考に支配された彼は、手段を選ばない。更に強靭なブラコンのもとで育ったせいで、彼は人間の限界をしらない。実際テルル自身も強靭すぎる身体をもっていた。

 

雪弥:純粋だというのが恐ろしいな。

陸斗:あぁ。中身は子供のようにピュアらしいな。…身体だけでも汚すか?

雪弥:陸斗!!!

 

身体を汚す…という言葉に酷く反応した。

なんと卑猥なやつ…!

ドスケベ変態ホモ糞野郎め。

 

陸斗:?怒るなって冗談だよ、流石に泥遊びはよくないよな

雪弥:当たり前だ。泥まみれなど卑猥な…!!

陸斗:なにいってんだお前。泥団子弾幕の話だぞ?

 

 

なんてこった、卑猥なドスケベ変態ホモ糞野郎は俺のようだ。